「人はいつも自分の環境を非難する。私は環境なぞ信じない。世間的に成功している人は、みずから欲する環境をさがし求め、それが見つからなければ自分で作り出した人間である」(ジョージ・バーナード・ショー)

環境を「すでにそこにあったもの」「与えられたもの」「自分を外側から取り巻いているもの」と考えているうちは、自分の人生を観客席から眺めているにすぎない。しかし、古来から人は、環境を受け入れるのではなく、環境を利用することによって自己実現してきた。この場合の環境とは、自然環境も人的環境も含む。その意味からは、「環境」を「境遇」という言葉に置き換えてもいい。

あなたは環境から影響も受けるが、環境に影響を与えてもいるのだ。あなたは環境からの働きかけに反応もするが、環境もあなたに反応している。観客が役者の演技に泣いたり笑ったりするように。さて、あなたは自分の人生をいつまでも客席から眺めている? それとも舞台に上がって自ら演じる方を選ぶ?