この言葉は、傷つけた側にとっても、傷つけられた側にとっても、ずいぶん酷な言い方のように聞こえるかもしれない。

たいていの場合、傷つけた本人は、自分が誰かを傷つけたという自覚がない。したがって、傷つけられた側は、それを気づいてもらいたいがために、今度は自分が傷つける側に回る以外に方法がないように思える。かくして、終わることのない報復が始まる。この、限りない報復合戦のシーソーゲームの中で、結局のところ誰もが居心地の悪い、肩身の狭い思いをすることになる。

実は、兄弟喧嘩によっていちばん傷つくのは「家」なのだ。同じように、隣人同士の喧嘩によっていちばん傷つくのは地球なのだ。

さて、この傷、誰が癒すべきか?